愛は惜しみなく与う【番外編】
それなりに恋愛をしてきた気になっていた。友達の相談にもよく乗ったし、あたしもよく相談していた。

どうやったら振り向いてもらえるかな?なんて聞くこともあった。


そんな時いつも返ってくるのは


髪型こんなのが好きらしいよ
メイク薄い方が好きらしいよ
字が綺麗な人が好きらしいよ

なんて、そんな話ばかり


頑張って!美波ならいけるよ!


そう言われるんだ


それがなんだって言うんだ。
髪の毛がちがうくても、字が汚くてもメイクが濃くても…


魅力的な人には惹かれるものだから


こうやって心の奥の奥のことまで話してくれる人に初めて出会った。

軽い気持ちじゃない。最初にそう言ってくれて、あたしの考え方を正してくれる。


びっくりした

ただ聴き逃さないように必死だった



「本当にありがとうございます。なんだか…杏さんと話せてよかったです」

「ほんま?あたしはパンケーキ食べれてよかった!」


……それは喜んでもらえたならよかった。


結局パンケーキのお金は杏さんが出してくれて、ほな頑張って!と足早に帰っていった。
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