愛は惜しみなく与う【番外編】
あれから会ってないから。

長谷川紗羅ちゃん
サトルと同じ孤児院でそだった子

2年は同じクラスやったけど

長谷川紗羅という名前は、どのクラスにもなかった。


「杏、いこ?」

「うん」

泉に手を引かれて教室へ

あまりにも自然やったけど学校で手を繋ぐのはおかしくない?恥ずかしくないのかな?


「てめーら、学校でイチャイチャすんな!」

「……手を繋ぐのもダメなのか」

「泉?あんまりベタベタしてると杏ちゃんに嫌がられるよ?ね!」

「え?別にあたしは…」


恥ずかしくないんかな?とは思うけど。


「男がいっぱい入ってきたんだ。杏は俺のだって分かる方がいいだろ?」


これを素で言うから恐ろしい
計算とかじゃなくて、普通に言えちゃう泉はすごいよな。


「まぁ確かに。女って少ないし、昨日杏と一年の階に行った時、みんな杏の顔見てたからな」


気をつけろよ?と響は隣に来てくれた。
うん、気をつける!響がそう言うなら!


「どこのどいつだ?」

「見てただけだよ?」

「……なんかあったらすぐ言えよ」

「うん。何もさせへんけどな」
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