愛は惜しみなく与う【番外編】
と言うことで本日!!

「ほな、話せそうなら呼びたいし、朔の捕獲よろしく」

「あぁ、わかった。寝癖くらい直させておくよ」


朔は昨日の夜中ずっとゲームしてて響と一緒に今日寝坊した。やから寝癖ついたままやねんな。

ピシッとしといてくれなな?


担当医が言うに、朔のお母さんは、講演をするらしい。といっても、同じように悩む人達に、体験談を話すって感じやねんけどな。


それにあたしは行く



「はじめまして。大野です。私の体験談をお話しします。今前を向けるのは…息子のおかげです」


そう言って話し始めた女の人

とても綺麗でとても優しそうな女の人



この人が…


朔のお母さん



「私の元夫はDV体質で、何かあれば怒鳴る殴るを繰り返す人でした。息子がいて…とてもいい子だったんですが…元夫は息子にまで手を出すようになりました。

私はあの時、あの人が怖かった。痛くて吐き気がして、なのに離婚もできなかった。暴力に支配されて、息子を守る母の役目を…怠った。


息子は小さいのに……私を守るんです」
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