愛は惜しみなく与う【番外編】
「昨日すぐ寝てごめん。ちゃんと最後までできた?」

「うん、できたよ。無理させてごめんな」

「あ、ちゃんとできたんか。よかった。意識朦朧としてたからわからんくて」


そうだよな。ちょっと本能が上回ってしまった時があったよな。


「あの、多分やけど…」


照れ臭そうに下を向く杏

なんだろう?



「き、き、きもちよかった…と、思う、た、多分。優しくしてくれて…ありがとっ」


言葉に詰まりながらそう言った


ねぇ、本当にやめてくれよ


「きゃ!なになに!」

「杏が悪い」

「えええ!なに!」


杏を抱き抱えてベッドにほおる

今のは…やばいだろ


「気持ちよかったの?」

「た、多分ってゆうてるやん!」

「確信持てるまでやる?」

「は?」

「俺は気持ちよかったよ。幸せで、人生で一番幸せだったよ。でも杏はまだ分からないなら分かるまでやろう」


風呂上がりで脱がす手間が省けるな。

杏は言いたいことが分かったのか、顔を真っ赤にしてバスタオルを必死に掴んでいる。


「ちょ、待って!朝ごはんやろ?」

「30分ある」

「きゃーーアホアホ!」
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