夜空を見上げて、君を想う。
ガチャ

開閉式の重い保健室の扉を開けたが、保健室には誰もいなかった。

「すみません、絆創膏もらっていいですか?」

少し大きめに声を出して誰がいるかを確認する。








「はーい!」


すぐに返事が返ってきて、少し膨よかな体型の保健室の先生がクロスパティーションの裏から顔を出す。


あ、そこにいたのか。







「どうしたの?怪我かな?」

「あ、はい。シャーペンの芯でグサッと…。」

「えぇ、どうやったらそうなるの〜。」


そう言いいながら、こっちに向かってきて来室リストを渡され記入する。

時間は、9時っと。
理由は…かすり傷でいいか。



全ての項目を記入し終わり、保健室なんて滅多に来ないから絆創膏がある場所がわからず先生に聞こうとしたが、先生がいないことに気がついた。

「あれ。」

しかし、クロスパーティションの裏にいることがすぐにわかったので顔を覗かせて先生に声をかけた。



「先生、絆創膏って…」





その時、俺は驚いた。








そこには、机の上で顔を伏せて泣いている堀田がいた。
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