HEAVEN's Door
「あたし、今、GP125に出ている。
祥太郎には自分の本当のパパを目指せって言われた。
あたしがレースをしているのを見てどう思う?
またチャンピオンになるにはどうしたらいい?」

拓海くんはククッ、と下を向いて笑った。

「睦海、祥太郎にそんな事、言われたの?
あいつは今、どうしてる?」

「祥太郎は20歳で世界に行ったよ。
30歳の今年、帰ってきてこの前のレースで最終戦を待たずに優勝したよ」

「へえ、なかなかやるね〜」

ニヤリ、と笑っていた。

「で、梓ちゃんとは結婚した?」

「うん、一回別れて梓ちゃんは他の人と結婚したけど。
再会して1ヶ月以内で結婚を決めたよ」

「そんなドラマチックな事か…
やるね〜、祥太郎も」



拓海くんは本当に祥太郎の事が心配らしくて色々聞かれた。

…あたしの質問は?
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