HEAVEN's Door

Dear Souichi

あたしは学校からそのまま、パパが経営しているバイク屋さんに向かった。

「むっちゃん、おかえり!」

ちょうどお店の前で、お客さんのバイクを洗車していた光さんが出迎えてくれた。

「…ただいま」

頑張って笑顔を作ったけど、無理だった。

「どうしたん?」

光さんは水道を止めると涙をぽろぽろ流すあたしに驚いて駆け寄る。

「…パパと光さんに話がある」

あたしはそう言うとお店の中に入っていった。
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