HEAVEN's Door
−真由ちゃんへ



今日は12月24日。

時刻は午前5時。

もうすぐまた学校で会えるし。

今日は学校が終わればバイクで迎えに行くよ。

二人乗りはGW以来だけど。

もう、あの時の事は許してくれたかな?

今日はそんな運転はしないから。



ところで昨日見た夢はとてもリアルな夢で。

僕と真由ちゃんの子供っていう睦海という女の子とツーリングに行ったんだ。

睦海もライダーなんだってね?

彼女、なかなかセンスいいね!って僕の娘だから当たり前か。



その睦海に言われたよ。

「バイクに乗らないで」

って。

僕はもうあと24時間ちょっとで死ぬらしい。

でもね、バイクに乗らないでも、寿命がそこまでなら何らかの形で死ぬと思うんだ。

それなら、僕は好きなようにさせてもらうよ。

ただ、その結果。

真由ちゃんに悲しい想いをさせてしまってごめんね!

僕が死んでしまったのと、お腹に残した睦海の事。

結果的にそーちゃんが引き取ってくれたから良かったって思うけど…

そうじゃなかったら大変な事だった。

本当にごめん。



でも、僕がいなくなってもそーちゃんと上手くやっていったみたいで良かった!

今はきっと。

優しい旦那さんと4人の子供に恵まれて幸せなんだろうな。



正直、そーちゃんには妬いてしまう。

僕の大好きな真由ちゃんを簡単にさらって行くんだもの。

でも…それがそーちゃんだからこそ、許せてしまう。

真由ちゃん、いい男を掴んだね!

僕より何倍も頼りになるし。

本当にそーちゃんはいい人だよ!



真由ちゃん、僕は遠く離れてしまっても。

真由ちゃんの事、見守っているから。

ずっと、ずっと…

愛してるよ…



あ、今、午前6時50分だって!

早く学校に行かなくっちゃ!!



じゃ、またね!!


拓海−


追伸:睦海、僕に似てる部分もあるけど、真由ちゃんに結構似てるね!
将来が楽しみだ!!
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