トラップ教室
「痛い! 誰か助けて!」


太一はその場に転げまわる。


その度に文房具の下に隠されていたトラバサミが作動して、太一の腕を、手を、脇腹を挟みこんでいく。


ガシャンッ! ガシャンッ! ガシャンッ!


「太一、もう動くな!」


大祐が叫んでも、太一は痛がりもだえ苦しむ。


きっとこちらの声も聞こえていなのだろう。


太一は「うぅ……」と小さなうめき声を上げ、堅命に立ちあがろうとする。


しかしその足はトラバサミに挟まれていて、立つことすら難しい。


フラフラと上半身を起こしたかと思った次の瞬間、体のバランスを崩して文房具の山へと顔から突っ伏したしまった。
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