七人の小人たち
「……大丈夫。」


そう、言うしかないじゃないか。私は邪魔者。皆の"ネタ"なのだから。現にそうなる素質を持って生まれてきてしまったのだ、ということだろう。







「着いたぁー!」


……結局、私を含め6人は、カラオケに来ている。1時間。ドリンクバーは、無料だ。



「何飲む〜?何歌う〜?」

予想通り、中田君が一番はしゃいでいる。


小学生の時から彼は、お調子者だった。脇目から見ていた私でも分かるくらい。


私は、昔から人見知りで、話しかけられてもほとんど喋らないため、友達はとても少なかった。


それでも、唯一クラスで仲良くしてくれる友達は、私のためにいっぱい時間を割いて私の"世話"をしてくれ、それが原因で私は一人になった。


「林 葵って知ってる?あの子、体重70キロもあるらしいよぉ!」

あの子、には話していた。今日、楽しかったことも自分の悩みも、すべて。


中学に上がって間も無く、私は学校に行けなくなった。

たまたま聞いてしまった、友達の噂する声はとても楽しそうで、昨日まで私と話をしてくれていた彼女と何一つ変わらなかった様に思えた。

いや、確かその日の朝も別々のクラスでも一緒に学校に通い、「じゃあね」と笑顔をくれていた。それ以上は覚えていない。

次の日から、私は部屋にこもるようになった。あれから数年。私は今日、18歳になった。
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