はじめての恋。




凌久と会う日は、両親には言わず…内緒で家を出て会っていた。




毎回のように、帰っては怒られていた。

けど、怒られても…私は凌久に会いたかった。





凌久と会うと、

少しでも心が穏やかにいられる気がしていた。




いつもと変わらず、抱きしめてくれたり…キスをしてくれたり、一緒に笑い合える事がどれほどの幸せなのかを実感する日々だった。




「凛」

と、

呼ぶときはキスをする時。




キス以外の用事でも呼んで欲しい、と願っていたけど…今は呼ばれるだけで幸せだった。

私の中では、今の人生の通過点にいなきゃいけない人だから…別れる気もない。


それに、

会わない選択肢はなかった。





けど…





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