キミの名前を呼びたい。


私はまた首を横に振った。


『でも、ありがとう』


如月くんは少し驚いたような顔をしていたけど、その後すぐに笑ってくれた。


「いーえ。葉山さんには笑顔が似合うよ」


太陽のように明るい如月くんの方が、笑顔が似合うよ。









如月くんに言われたからか、休み時間に真城さんが如月くんの所に言っても私の話はしなかった。


と言うより、完全に私は視界に入っていない。


「如月くんのこと、下の名前で呼んでもいいかな…?」


ボディタッチが多い真城さんは今も如月くんの腕を掴んでいる。


「ん?いいよ。」


「本当?じゃあ千歳くんって呼ぶね!」


真城さんが顔を赤くして喜んでいた。


あぁ、真城さんは如月くんが好きなんだな───
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