冷たい千景くんは10分だけ私の言いなり。
雨城くん、もしかして嫉妬してくれたりしてる?


うそ、そんなの私幸せ過ぎて倒れちゃいそうだよ。


ドキドキが止まらなくて、期待一杯に彼を見返したら。


なんとも無情な一言が降ってきた。


「今日の10分はこれで終わりってことで」


「へ?」


意味が分からなくて口を開けてぼんやりとしてしまった。


何のことを言ってるんだろう。


えっ、待ってもしかしたら。


今日の10分?って、えーっ、さっきので大事な10分を使っちゃったってこと?


今日もお昼休みに会うつもりだったのに。
大好きな彼と1日10分過ごせる夢のような宝物の時間なのにっ。


今日はこれでおしまいなのー?


そんなあ、ひどいよう。雨城くん。
< 99 / 351 >

この作品をシェア

pagetop