それが君の口癖。
苦しいねって笑っていた、
その顔をなんとなく思い出していた。
頭が上がらないとはこういうことで、
僕はただ何も。何も言わずに。言えずに。
ただ過ぎていく日々にうなだれるように、
明日を夢見ていた。

苦しみを苦しいと言わず、
悲しみを当たり前と思い込み、
与えられた環境とその過酷さに目をつぶる。

あると言われていた才能はちっぽけで
これっぽっちも伸ばせなかった。
痛みに、救われた。

心につけた痣。
居た堪れない感情。

捨てきれない、捨てられない。
君もまた、いつも居場所を探している。
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