<続>双星の煌めきは月夜に魅せられて
幸いなことに、私はデビューしたての新人なので知名度はそこまでない。
「隣の人、彼女……?」
「でもめっちゃ綺麗な子だね」
女子高生の声が聞こえたのか、周りの人も私達に視線を向けた。
大変、ここから離れないと!
「簗瀬さん、こっちです!」
「えっ、月那ちゃん!?」
私は簗瀬ハクに手招きをして、人混みから逃げ出した。
「はぁ、はぁ……ここならもう大丈夫ですね。すみません、急に連れ出しちゃって」
「ううん、こっちこそ巻き込んじゃってごめんね……最近、こういうの多いんだ。好きでいてくれるのはすごく嬉しいことだけどね」
「……難しい問題ですね」
私は周囲に人がいないことを確認して、近くなった距離をあけようとした。
だが、向こうが私の手を掴んだ。
「簗瀬さん……?」
なんで、手を……?