独占欲全開なモテ男子と、幼なじみ以上になっちゃいました。



朝ごはんを食べ終えて、ようやく学校へ。

玄関でローファーを履いて、隣には眠そうなだるそうな瑞月くんがいて。


「ひよ手首出して」

「んえ?」


言われたとおりにしたら、手首に香水がワンプッシュ。


ふわっと広がる柑橘系の……いつもの瑞月くんの匂い。


相変わらずいい匂いって犬みたいにクンクンしてたらなんでか瑞月くんがクスクス笑ってる。



「何してんの。こーやって手首こすりつけて、そのまま首筋とかにつけんの」


「えっ、えっ、そうなの??」


香水ってふりかけるだけじゃないの?


「……ほんとひよっていろんなことに疎いよね」

「うっ、」


「あと、リボン曲がってる」

「へ……っ?」


わたしの目の前に立ってる瑞月くん。

視界に映るのは瑞月くんのネクタイ。


で、首元では瑞月くんの綺麗な指先が、制服のリボンをシュルッとほどいてる。

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