あなたの願い、残酷に叶えます。
あぁ……。


結局全員なんだ。


全員が少しずつ悪かったんだ。


6人もいて、誰もが里奈を助けようとしなかった。


それが、原因だったんだ……。


不意に目の前が陰ってあたしは顔をあげた。


そこには白いワンピースの女が立っていた。


顔に布をかぶって、その布の下からはダラダラと血が流れ出している。


「あ……あはは」


怖くて、恐ろしくて、思わず笑ってしまっていた。


これが残酷様なんだ。


残酷様はあたしに両手を伸ばす。


咄嗟にドアから逃げようと身をひねるが、簡単に捕まってしまった。


「いやあああああ!」


悲鳴がむなしく響き渡る。


残酷様があたしの体を抱きしめるように拘束し、そのままギリギリと締め始める。


残酷様の体はとても冷たいのに、痛みが熱となって全身を駆け巡り、燃えてしまいそうだった。


「あ、あ、あ、あ、あ……!!」


悲鳴が細切れになり、声を発することができない。


服部を強く圧迫されて、激しく嘔吐する。


それでも残酷様は力を緩めない。


あたしを残酷に殺すために、最後まで力を尽くす。
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