覚醒者3号-最終調査報告-
黛さんが悲鳴を上げた。

足元に、この下水道を棲みかにしているらしいゴキブリの大群が徘徊していたのだ。

それだけではなく、そこかしこに鼠がいるのも見受けられる。

「黛さん、落ち着け。ただの虫だ」

「その虫が嫌なのよ!」

彼女は脅えて哲平さんの肩にしがみつく。

「……」

私は別に、鼠もゴキブリも怖いとは思わない。

けど…。

「なんだ、ななみもか」

怖いフリをして哲平さんにそっと触れてみると、彼はそう言って苦笑いした。













< 13 / 70 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop