子犬系男子の甘い溺愛が止まらない

そんな空気を断ち切るように、息を吸って口を開く。



「生徒会長っ、僕の彼女になって？」


「……へ？」



今、なんて？

もしかして、告白された？



「ちょっと新入生、お前……」


「先輩は黙っててください。 僕は生徒会長と話してるんです」



困惑しているわたしの代わりに藤ヶ谷くんが口を開いたけれど、バッサリと切り捨てられてしまった藤ヶ谷くん。


先輩に注意するなんて、この子、結構肝が据わってる。


……って、そんなことよりも。


この状況を何とかしないと。



「生徒会長に一目惚れだったんです！ 学校見学に来た時から好きになってここを受験するって決めたんです！」



食い気味に早口で伝えられたことで、新入生くんの強い想いが伝わってくる。


でも、そう言われたからって初対面の男の子といきなり付き合うだなんて、わたしにはできない。