子犬系男子の甘い溺愛が止まらない



いつも生徒会の仕事をしていた中央のテーブルには、たくさん並べられたお菓子。


甘いものからしょっぱいものまで揃っている。


それとお茶とジュースと、入れるための紙コップ。


パーティーの準備はもうバッチリ。


この席に座るのも最後なのかと名残惜しくなりながら、生徒会長の席に座る。


生徒会室の中央にあって、全体を見渡せる。


ここからみんなのことをずっと見ていた。


そして今日も。



「本当に今日はこうしてわたしたちのために、お別れ会を開いてくれてありがとう」



わたしがお礼を言うと、後輩たちは首を横に振る。



「早速パーティー……といきたいところなんだけど、まず先に生徒会新体制のメンバーを発表します!」



わたしたちが引退するということは、世代交代するということ。


わたしの生徒会長という役職と、藤ヶ谷くんの副会長という役職は、後輩たちに引き継がれることになる。



「じゃあ発表するね?」



準備はいい?と確認すると、みんなが頷いた。



「じゃあまず生徒会長は……」





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