【完】溺愛したい子は桜鬼と呼ばれる風紀委員長でした
戸惑いと悲しみ
〈美優 side〉
今日はいつも通りでいましょう。顔には出さない。

「出したら負けよ私...!」

「何が負けなの?」

「わーー!!」

「えぇ?!ちょっとみーちゃん!?待って...!」

ドシン!

はっ...!

「き、北川くん!?大丈夫...!」

びっくりして北川くんのことを投げ飛ばしてしまったわ。最悪。こんなことで動揺するなんて...。

「イテテ...。みーちゃん朝から元気だね。もう体調はいいの?」

「え、えぇ...。おかげさまで。それよりごめんなさい。急にこんなことして...。ケガしてない?」

「大丈夫だよ。ちょっとびっくりしたけど」

私ってば本当にバカバカバカ!!!何よ!北川くんのことが好きって気づいただけでこんなに私らしくいられないなんて。気が緩んでいる証拠だわ。引き締めないと。
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