【完】溺愛したい子は桜鬼と呼ばれる風紀委員長でした
電車に乗って揺られていると徐々に人が増え、混んできた。

「あと三駅だから。もう少し我慢してね」

「これくらい平気よ。それよりちょっと混んできたわね」

「そうだね。ここの駅は人が沢山乗ってくる事で有名みたいだよ」

美優と話していると、北川は一人のお婆さんに気づいた。

あのお婆さん、席座れるかな?

周りを見回したけど、座れそうな席はなかった。

あと少しだし。俺の席譲るか。


「町の人口が多いのね。...あっ!おばあさん。ここ座ってください」

そう思って立とうとした瞬間、みーちゃんが俺よりも先にお婆さんに席を譲った。

「ありがとうね。混んできて困ってたところなのよ」

お婆さんは会釈をした。

俺より気づいていたのかな?普段から周りをよく見ているということがよく分かった。

俺も立つか。
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