30歳のクリスマスソング
  外へ出るともうそこは
 極寒の白の世界がまたアタシを
   夢の空間に誘《いざな》い
  『北の国から』の主役に変身させる。




    ただの錯覚。
    ただの妄想女。




それでもこの寒さは妄想に浸ることさえ
   トコトン邪魔をしてくるのだ。





それにしてもこの寒さは尋常(じんじょう)じゃない。
  元来、寒がりで暑がりな女には
   生存さえ危ぶまれる程の寒さ。





    そんな女のくせに
   『北の国から』に
  そしてドリカムの歌の世界観に
   (あこが)れるなど矛盾(むじゅん)しまくりって



   萌からも罵倒(ばとう)された。

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