幸せの鐘

「おかえり杏。」


「ただいま。」



手を繋ぐと女の人達の悲鳴が聞こえた。





「麻友連絡待ってるからね!」



「うん!またね杏!」




車に乗ってマンションに帰るかと
思ったら方向が違う。




「どこ行くの?」



「ちょっと組に用事があるんだ。」




車の中でもずっと手を繋いだまま。



それがすごく居心地がいい。




「杏目つぶっといて。」



組についてすぐそう言われて目をつぶった。




蒼汰くんに手を引かれながら
歩いていく



「目明けていいぞ。」



そっと目を開けるとパァーん!と
クラッカーの音がなった。



「杏さん卒業おめでとうございます!」



組員さん全員が揃ってて
お義父さんもお義母さんも笑ってる・・




嬉しすぎるよ。。




大粒の涙が次から次へとこぼれてくる




「ありがとうございます。。


私みなさんに会えて本当に幸せです!」





お義父さんお義母さんの笑顔
蒼汰くんの笑顔
悠馬くんの笑顔
組員さんの笑顔



こんなに温かい居場所なんて
これから先ここだけ。。




その夜はどんちゃん騒ぎ。



婚姻届を提出してきた
和希くんと麻友も来て一緒にお祝いした。




ダブルおめでとうでみんな大盛り上がり。
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