綺桜の舞う
「お食事が終わったらお話があります」
「いつものやつ?」
「んー。いつもより、ガチなやつ」


……伊織の予想通り。


食事を終えた俺たちは、テーブルを挟んで向かい合わせ、じっと見つめてくる姫野に視線を合わせる。


「そろそろ私の気持ちに答えてくれてもいいと思うの」


いつものセリフ。
いつもと少し違うのは、それに続く言葉があったこと。


「ね?わかってるでしょ?」


その言葉に含まれるのは強烈な脅し。


「性格悪いのな」
「んー。私もそう思う」


ニコニコと笑う姫野は交渉に来た時と同じ、少し黒い笑みを浮かべていた。
< 28 / 485 >

この作品をシェア

pagetop