綺桜の舞う
13.丸山成の話
「どうしたの?こんなとこに呼び出して」


にっこり笑って見せると、弱々しく笑い返してくれる。


まぁ、わかってるのに聞く私も酷だけど。


「こういう場所、ベタじゃないですか?」
「かな?私初めてだけど。ここにきたの」


体育館裏、薄暗くて、少しの汚さをもって感じる、嫌悪感。


「叶奏さんは、どうして総長になろうと思いましたか?」


唐突の質問。
ゆっくりと流れる風が私の髪を撫ぜる。


「総長、かぁ。答えたら、私の聞きたいことにも答えてくれる?」
「……はい」


しっかりとそう返事をすると、私の目を真っ直ぐ見つめてくる。
私も、彼の目を真っ直ぐに見つめる。


総長って響き、一年経ったのにまだ慣れない。
いまだに私にはよく分からない存在なのかもしれない。
< 83 / 485 >

この作品をシェア

pagetop