ヤマジ君の…ヒミツ★
その瞬間、保健室の空気が凍りついたような気がした。


初めてだ……。

ヤマジ君が他人にこんな荒々しい言い方をするなんて。


さすがにその態度に恐れをなしたのか、姫子はおずおずとベッドから降りた。


「……シンイチ?」


姫子は捨てられた子犬みたいに、寂しそうな顔でヤマジ君を見つめる。


そんな彼女にヤマジ君は不敵な笑みを浮かべて言った。






「そういえば……キミ、誰だっけ? ごめん。名前も知んないんだけど」


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