夢みたもの
編入生

音楽室

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それから1週間が過ぎた。


いつもと変わらない毎日。

航平も葵も相変わらずだし、鞠子も噂話(特に恋愛話)に目を光らせている。


そんな平穏な毎日が続く。

それがあたしの望み。



放課後。

図書室のいつもの場所を陣取って、あたしはうとうとと微睡んでいた。


昨日降った雨のせいで、今日はグラウンドからの声は聞こえない。

その代わり、校舎内で筋トレをする運動部員の声がいつも以上に聞こえてきて、今日は、普段静かな校舎が騒がしかった。



「ん〜‥」


大きく伸びをして椅子から立ち上がった。

携帯を開いて時間を確認したけれど、帰るにはまだ早過ぎる。


「ちょっと休憩しよ」


そう呟くと、あたしは財布片手に図書室を出た。



自販機は特別棟と校舎の間にある。

あたしは自販機の前で少し迷った後、いつもの温かいミルクティーを買って、隣にあるベンチに座った。


西に傾きかけた日差しが少し眩しいけれど、秋の涼しい風が顔に当たって、図書室に居るより心地良かった。


「良い気持ち・・・」


そう呟いた時だった。


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