いつか、君と同じ世界を見たい


お母さんの言う通り、リビングの時計はまだ6時30分を指していた。


「今日から2年生だし。最初くらい早く出ようと思って。」


「ふふ、そっか。」


1時間かけて朝食と身支度を済ませていつもより20分早く、今日はローファーを履いた。


「行ってきます。」と小さく呟き重い玄関を開ける。


扉の向こうにはいつもと変わらないモノクロの世界が私を待っていた。

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