俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~

確かに、言われてみると…さっきのなずなも、一方的に話し掛けているような感じだった。

首を傾げている豹牙に説明をするのは、なずな。



「豹牙、伶士は『夢殿』なんだ」

「ゆめどの?…ほぉ。夢見なら、義姉上から聞いたことがあるぞ。夢を見て吉凶を占い予言をする、人間独特の予言者だと」

「自然界由来の力を持つ他の夢見とは違って『夢殿』の力は聖域由来の力だ。それが『夢殿』が夢見の最高峰と言われる由縁。天界の星見・宿曜と力の出処は一緒。だから、ぽめの言葉も聞こえるんじゃないかな」

そうなんですか…。



(…ん?)



なずなの説明を他人事のように聞いていると、右の足首に擦れる感触がした。

ふと、視線を移すが…それは、おぞましい光景で吐き気を催した。



リアルわたあめ・ぽめが。

俺に尻尾と尻を向け、尻の穴を俺の足首に上下運動しながら、擦り付けている。

かいーの。みたいな?

…こ、こいつ!俺の足首に何をしてる!




すると、俺のツッコミに気付いたぽめは、こっちをチラッと見て「わん!」と吠えた。




あーごめんごめん。

イケメン見たら、ついクセでやりたくなっちまうんだ!

わりぃわりぃ。



そのクセ、早急に直せ!







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