俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~

親父や菩提さんがあの時詳細を語らなかった理由…恐らく、あの時は話すタイミングではなかったと判断したんだろう。

なのに、俺は興奮して…あぁ、またやっちまった。しかも、また親父相手に。それどころか、刃向かってはいけない人物にまで…。

もう、苦笑いしか出ないわ。



忠晴からはこれ以上のことは聞けない。

取り敢えず、夜が明けてから…か。



「…取り敢えず、ごはん食べる。明日学校行くから」

「おや、大丈夫ですか。学校は無理なさらずと言われておりますが」

「大丈夫。行く」



今も、なずなからの返信はない。

何があったのか、忠晴の話ではわからずじまいだけど。

でも、明日。学校に行けば…なずなに会えれば、話を聞ける。

そして、顔も見て安心出来るに違いない。

だから、絶対行く。



…と、思っていたのだが。






「ーーえ?なずなが学校に来ていない?」



いつもあると思って安心していた、かけがえのない日常が。

そこには、なかったのである。







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