やさしいベッドで半分死にたい【完】
嘘をついて、好きだと言ってくれていた自分自身をやめてしまいたいとも言って、さんざん現実から遠ざかった。
花岡は、こんな私のことをどうして見つめ続けてくれているのだろう。ふがいなさで壊れてしまいそうだった。
声に出せないまま視線を下しているうちに、隣から細やかな笑い声が響いて聞こえる。
顔を上げたら、どこまでも自信たっぷりに笑った男性が、上機嫌に口を開いていた。
「あはは。俺は全然素敵じゃないし、ファンっていうのは、そんなもんですよ。勝手な愛の押し売りです。だから、ずっと呼吸を続けているだけでオッケーなんですよ」
「生きてるだけで天才だし、ここに来てくれただけでいいんです。たとえこの世界の全部が否定したって……あ、それはまあないんですけど。俺は永遠にずっと好きなんで、それは負けないです」
「たぶん、藤堂さんのファンも、おんなじだと思いますよ。藤堂さんが生きてるだけで飯旨いし、毎日仕事やる気出るし、俺が好きでいる事実が藤堂さんの人生を最高にするなら、こんな愛いくらでもあげますけど? って感じじゃないですか?」
『これくらいで励まされんのか、それなら安い。何度でも言ってやるよ』
『どっか行っちまいそうだ、いつも。繋ぎ止めるための言葉になるなら、何度でも言う』
『好きだ』
花岡は、こんな私のことをどうして見つめ続けてくれているのだろう。ふがいなさで壊れてしまいそうだった。
声に出せないまま視線を下しているうちに、隣から細やかな笑い声が響いて聞こえる。
顔を上げたら、どこまでも自信たっぷりに笑った男性が、上機嫌に口を開いていた。
「あはは。俺は全然素敵じゃないし、ファンっていうのは、そんなもんですよ。勝手な愛の押し売りです。だから、ずっと呼吸を続けているだけでオッケーなんですよ」
「生きてるだけで天才だし、ここに来てくれただけでいいんです。たとえこの世界の全部が否定したって……あ、それはまあないんですけど。俺は永遠にずっと好きなんで、それは負けないです」
「たぶん、藤堂さんのファンも、おんなじだと思いますよ。藤堂さんが生きてるだけで飯旨いし、毎日仕事やる気出るし、俺が好きでいる事実が藤堂さんの人生を最高にするなら、こんな愛いくらでもあげますけど? って感じじゃないですか?」
『これくらいで励まされんのか、それなら安い。何度でも言ってやるよ』
『どっか行っちまいそうだ、いつも。繋ぎ止めるための言葉になるなら、何度でも言う』
『好きだ』