こんな思いを···いつまで
十三話···新たな世界

···プロポーズ


ひまりは、マシューに連れられて
そのままモルガンの
プライベートジェットに
のせられていた。
『あの~、マシュー?』
『あっ、ごめんね。
充彦と勝手に僕の籍にいれて
怒っている?』
と、言われて
首をふりながら
『怒っていませんが····
 本当に、私で····良いのでしょうか?』
と、訊ねると
『ひまり、言ったよね。
僕は、ひまりを愛してる。
ひまり以外、いらない。
僕と夫婦になってくれる?』
『はい。こんな私で良ければ。』
『違う、違う、こんなじゃない。
ひまりだから、良いんだ。』
と、真っ直ぐに見つめて
伝えてくれるマシューに
ひまりは、嬉しかったから
『宜しくお願い致します。』
と、頭を下げると
マシューに抱き締められて
『怖くない?キスしても?』
と、優しく問われて
うん。と頷くと
マシューは、優しいキスをしてくれた。

鼻を合わせたり
おでこにキスをしたり
また、唇に戻りキスをしたり

あまりにも
優しく、気持ち良くて
ぼぉ~っと、していたが
あっ、秘書の方やSPの方?
と、思うと
『呼ぶまで誰もこないよ。』
と、マシューに言われて
恥ずかしくなりながら
なんで、わかったのかなぁ
と、考えていたら
『わかるよ。ひまりをみていたら。
ひまり、アメリカに戻ったら
少し忙しくなる。
ひまりは、自由に過ごしていて
ピアノの用意もしてあるし
ボランティアに参加したかったら
ひまりに専属の秘書とメイドを
つけているから言って。
二人は、モルガンに支えていた者だから
心配ないよ。
SPもつくけど、ごめんね。』
と、私の事を考えてくれてることに
驚きながら
『いえ、ありがとうございます。』
と、伝えると
『何でも言って、僕には。
ずっと、一緒にいようね。
ひまりを大切に大事にする。』
と、両手を握りながら言うマシューに
『はい。嬉しいです。』
と、言うと
マシューは、深くひまりにキスをした。

それから、秘書を呼び
一つの箱を届けさせた。

いきなりマシューは、
ひまりの前に膝をつき
『ひまり、初めてあった日から
君に夢中なんだ。
生涯愛し抜くと誓う
僕と結婚して下さい。』
と、箱を開けると
何カラット?と言う
ピンクダイヤの指輪が入っていた。
『私もマシューが好き?です。』
と、答えると
マシューは、笑いながら
『ありがとう。』
と、言って指輪を嵌めてくれた。
マシューは、今は気持ちが
定かでなくても構わない
と、思っていた
だが、絶対に離さない····と。

『式は、改めて行うから。』
と、伝えると
ひまりは、
『はい』と答えて
嬉しくて指輪を見つめていた。

大倉と婚約や入籍の話しはあったが
指輪などなかった
心にもない人から頂きたいわけでは
ないが····
つくづく、父の駒でしかなかったんだ
と·····思いに行き
頭をふりながら、マシューからの
指輪を見ると暖かい気持ちになった。

プライベートジェットは、
静かに空港に到着した。
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