あなたは私の救世主!~俺様ドクターの命じるままに
『ぅあぁ~~連続80人診察はきっついなぁ…』

パーテーションの向こうから唸るような聖人の声が聞こえて、みくるはすぐさま駆け寄る。


『お疲れ様です!はい!これど~ぞ』

『あ?なんだ?飴?』

『疲れた時は甘いものですよ』

『俺あんまり甘いもの好きじゃないんだけど』

『え………いちご飴……美味しいのに…』


元気いっぱいの笑顔から、急にこの世の終わり
みたいな表情に変わり、聖人はまた自分優位の流れを乱されてしまう。


『ぁあっ…わ、わかったょ!美味しいんだろ!』

聖人は慌てて包みを開けると、飴が床に落ちてしまった。

『わぁ!!………(ヤバイ…)』


するとみくるは無言でティッシュを取り出し、
しゃがみこんで飴を拾い、うつむいている。


『ミルク…ごめん………もう1つ、くれるか?』


聖人もしゃがんでみくるを覗き込むと、
顔をあげたみくるは先程の笑顔に戻り、
ポシェットから飴を取り出し聖人にあげた。


『はい!!』


他人の感情に振り回されるなんて、今まで1度も
経験した事のなかった聖人は、ガラスのような
みくるの心にヒヤヒヤしながら不思議な感情に
陥っていた。


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