あなたは私の救世主!~俺様ドクターの命じるままに
採血が終わり平井先生と2人になったみくるは、
椅子に座り涙が落ち着くのを少し待った。

『ぅ…グスン…』

『辛かったんだな……。先週急に退院したって
聞いて、何かあったとは思ってたよ』

『ねぇ先生……私、恋をしたせいで、嫌いな人が
出来ちゃったの……私、ずっとみんなに迷惑かけてきたから、恋人にまで迷惑かけるのは…ツラい…』

『その恋人が迷惑だって言ったのかい?』


みくるは俯きながら首を横に振る。

『人を信用するのはとっても難しいし怖い事だけど、好きならその人の言葉信じてあげないと』

『けど、私言っちゃったの……関わらないでって。
だから今さら……』

『思ったこと伝えてごらん。なんでもいいから。
男は鈍感だから言わなきゃ分からないんだよ』

『男は鈍感?大人なのに分からない事あるの?』

『分からない事だらけだよぉ~!特に女心はね』

『…そぅなんだ……大人って、やっぱり難しぃ』

『大丈夫!みくるはもう、立派な大人だよ』

『え!?どぅして知ってるの!?』

『え?知ってるって……何を!?』


みくるは目を見開き思わず両手で口を押さえた。
(大人になったって言っちゃいけなかった!)

『えぇ!!まさかみくる!!!』


平井先生も驚き思わず固まってしまった。
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