あなたは私の救世主!~俺様ドクターの命じるままに
聖人はエレベーターに乗り最上階で降りると、
部屋の扉ではなく屋上へ繋がる階段へ向かった。


『何やってるんだ!死にたいのか!』

『あっ!…私の…救世主だぁ…』


いつもの場所に座っていたみくるの体力は
もう限界で、一瞬体勢を崩した。


『ぁ!』


すると聖人は、軽々とフェンスを乗り越え
みくるの体を抱き寄せた。



『本当に、見つけてくれましたね……
私、初めて会った時に…誓ったの、
死ぬまで……あなたに付いていく…
あなたの命じるままに……生きていくって、へへ』

『何がへへだよ!!俺の命令なんて全然聞かないくせに!!寒いから早く病院戻らないと、』

『……その前に、プレゼント…はぃどーぞ』


みくるは自分とお揃いの手袋を聖人に渡した。

『手袋!ありがとう。でも早く病院に、』

『私と一緒。けど…まだ寒いから、もうひとつ…』


そう言ってみくるは体を起こして聖人にキスをした。

『これで、温かくなりますょ……』

『確かに、温かくなったよ』


そして、そのままぐったりしてしまったみくるを急いで病院へ運んだ。


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