27時に寝ること
27時に寝ること


大きな窓から差し込む太陽の光が熱くて目を覚ました。
羽毛布団が吸収した太陽の熱はそのままあたしに伝わってきて、まだ4月だというのにとても暑い。
その暑さに眉をしかめて枕元にあるスマホで今の時間を確認する。


11時48分。

今日は確か水曜日だ。

平日ど真ん中のお昼前に、まだ布団から出ずに眠っている事に少し罪悪感を感じながら寝返りを打った。
今年で25になるのに。
フリーターを辞める気もなく実家の自室で不規則な生活をおくっている。


暑過ぎて二度寝ができないから、そのまま起きてリビングに向かった。
家族はみんな出ているらしい。


ポットでお湯を沸かしてコーヒーを入れた。
一息ついていると、ポケットの中のスマホが震えた。



“今日夜会えない?”



あー、、


そのままスマホをポケットにしまって、返事は返さなかった。

舟木(フナキ)という男からはマメに連絡が来ていた。
ご飯行こうとか、ドライブ行こうとか。

あたしより2つ年上で小学校の教師をしていた。
そんな人が何故あたしに興味を持つのか不思議だった。


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