ずっと気づかなかっただけ。

2人だけになって、

駅の近くにあるベンチに腰掛ける。

…沈黙。

「あ、ありがとうね、今日楽しかったし、こうやって待ってくれて。」

今日のお礼を伝えないと、と口を開いたけど、

返事は返ってこなくて沈黙。

…なんだろう、この重さは。

チラリと太一の方を見ると、

すでに太一は私を見てて、

なんだか気恥ずかしくて目を逸らす。

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