カフェのイケメン君が私のウソ彼です
そこまで話をしていてハッとあの時の光景がよみがえる。


浩くんが女の人と腕を組んで仲良さそうに駅を歩いていたこと。あれは絶対に私の見間違えではない。


でも浩くんは今、私に好きって言ってくれた。
どういうこと?


「どうしたの、潤。」


急に黙ってしまった私の顔を覗き込む浩くん。
一歩下がって距離を取る。


傷ついたような表情を見せる。


確認しなきゃ。
そう思えば思うほど声を出すことができない。


二股とか女遊びとかするような人?
全くそんな風には見えない。
しかもそうじゃないって信じてるし、信じたい。


床に落としていた視線を上げ、再び浩くんと目を合わせる。


「浩くん、駅で女の人と腕くんで歩いてたよね?」


「腕組んで歩いてた?」


「うん。」


一応日付や時間帯とかも説明して見る。


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