コイノヨカン

契約

こうして、私の居候生活が始まった。

お世話になるに当たって、専務と私はいくつかの約束をした。

1、.会社では同じ家に住んでいることは内緒にしておく。
2、会社で起きたことを楓さんや奥様に話さない。
3、お互いの私生活には必要以上に干渉しない。
4、楓さんの提案による契約であることは奥様にも希未さんにも話さない。
あとはその都度追加していく。

「ちゃんと紙に残しておいてくださいね」

私はどうも専務のことが信用し切れていない。

「大丈夫。友達が弁護士をしているから、きちんとした契約書にして届けるよ」

「はあ」

別にそこまでしなくてもと思いながら、私は返事をした。
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