妖守の常木さん~妖守は彼女を独占したい~
まあるく

修羅場






お昼休みの教室、机を合わせて真衣と椎名と私の三人でお弁当を食べていた時のことだ。




鈴木さんの「やめてよ」という声が聞こえた。




こちらはわいわいと食べていたものだからそれまで全然気づかなかった。


それ以前の会話はわからないが、河野さんたちが鈴木さんを囲んで何か言っているようであった。





楽しかったお昼休みに突然、嵐の前の静けさがやってきた。


盛り上がっているのは河野さんとその周辺の人物だけである。ここからは何をやってるのか見えない。




「やめてっ!」




その声とともに鈴木さんは周りに囲んでいた人たちをかき分け、机にぶつかりながら教室を飛び出して行った。



< 92 / 242 >

この作品をシェア

pagetop