今日からニセモノお姫様!





不審者確定ー!!!!!!
執事イケメン不審者ー!!!!!


「〜っ!!!んんん!!!!」


心の中で盛大に叫んでみたが残念ながら現実ではそういう訳にもいかず。
自分の身の危険を察知し、ハンカチのようなものから逃れようと後退しようとする。
が。


「…っ!」


逃げられない。力が入らない。
立っていることすら難しい。


そこからは訳がわからないもののあっという間の出来事だった。


力が入らず倒れかけた私の体を男がさっと支えてそのまま乱暴に担ぎ、無言で歩き始めた。


ちょっと待ってこれ誘拐ー!拉致ー!事件の匂いしかしないー!


抵抗したかったが体に一切力が入らない。そのせいで声も出せない。

そしてそのまま近くに停めていたらしい黒い金持ちが乗っていそうな車の中に投げ入れらた。
不審者執事は私を車に入れたあと自分も車の中に乗り、運転手さんに何やら声をかけていた。


車が動き出す。


ダメだ。意識ははっきりあるのに体が一切動かない。逃げないとなのに。


拉致だ。事件だ
私のお先真っ暗だ。











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