政略結婚のはずが、極上旦那様に溺愛されています
短編:出張中のふたり1
 秋瀬くんと結婚し、ちゃんとした夫婦になってから数か月が経った。

 会社でも家でも、いつも秋瀬くんと顔を合わせるのが当然になっていたのに、今日から三日間は違う。

「秋瀬くんに出張なんてできる? 平気?」

 玄関で靴を履く秋瀬くんに言うと、すっかり見慣れた笑みを返される。

「心配ならついてくるか?」

「そういうわけにはいかないでしょ」

 ちょっとだけ意地悪で、でも私を愛してくれている面倒な旦那さま。秋瀬くんにはその一面以外に、一企業の社長子息としての顔がある。

 いずれは会社を継ぐということで、私の父とともに関西へ行くことになっていた。

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