政略結婚のはずが、極上旦那様に溺愛されています
「はいはい、ごちそうさま。褒め言葉として受け取っておくよ」

 もう一度落ちてきたキスを強引に受け入れさせられる。

 仕事のできる男は、キスまでうまいと言うのだろうか。それなら、秋瀬くんの唇が触れるたびに胸の奥が震えて身体に力が入らなくなるのも仕方がない。

 負けたくないのに、負けてしまう。

 主導権を取られてたまるものかと肩を掴むも、ひどく甘いキスはいつまでもやめる気配を見せなかった。


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