看取り愛~あなたの子は大切に育てます~
「話はわかりました。ひと晩考えさせていただいても?」

「ああ。もちろんだ。今週中で構わない」

「わかりました」と果歩は答えたが、受けようと決心していた。彼氏と別れたタイミングで依頼された仕事。その陶芸家の方の素性は分からないが、院長先生からの依頼で不安はない。人の命と向き合う大変な仕事だろうが、その人が後悔なく人生を全うするお手伝いをしたい。そして、自分の看護師としてのこれからの経験としても大切な時間になるのではないかと思っている。

院長室を後にし、帰宅してからひと晩考えたが変わらず受ける覚悟をした。

そして、この決断が果歩の今後の人生を大きく左右する決断になるのだった…


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