看取り愛~あなたの子は大切に育てます~
この日も夜勤明けだった。
ふと、曜日を確認すると日曜日。何の連絡もしていないが、なぜか珍しく思いたって彼氏の家に足が向いた。

お互い持っている合鍵。休日の朝、まだ寝ていたらと思ってチャイムを鳴らさず玄関を開けた。

玄関に並ぶハイヒール。それを見た果歩は、驚く訳でも泣き叫ぶ訳でもなく思った。何となく予感がしたのだ。普段なら夜勤明けに来ようとは思わない。

今日が別れの日だったのだ。

覚悟は出来ていたと自分に言い聞かす。仕事にやり甲斐を感じているのだ。しょうがない…
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