恋愛日和〜甘々とSに悩まされています!〜
翌日、学校に行くと…教室の前で群がる女子。
真ん中にいるのが先生だと分かる。


「恋人は作らないの。俺は。」


そう、一言聞こえたんだ。
別にいいけどさ、何でそこだけ聴こえるんだよ……どうしよう。鮮明に残ってる…。


「あ、川瀬さん!」


タイミングってモノがあるでしょう?
……しかも、なんで女子が沢山いるところで言うの?


「なんですか?」



聞けば、担任が私のことを呼んでいたという。
なんかふと、あぁ、それだけか……って。
なんで思ったのかなんて分からないけど思ってしまったから仕方ないのかな。


職員室へ向かう途中、後ろからまた……

「川瀬さん!ごめんね、ちょっとまって。」

「え?先生?」

「佐野先生が呼んだんじゃなくて…俺が呼んだの」


……思考が停止した。
ん?わからん。担任が呼んだわけじゃないの?
相原先生?……もう、何がしたいの?

「ここ、ちょっと一緒にさ。」

進路相談室……開けて入る。先生は内側から鍵をかけた。先生はちょっと怒りっぽく……


「昨日なんで、連絡くれなかったの?」


そう切り出したのだ。
あぁ、あの話かって……私は言い訳するのもいやだからちゃんと話すことにした。

「あの…本当にいいんでしょうか。」


「やっぱり君は真面目だ…。
ね、川瀬さん……あーいや…仁梨ちゃん」


先生は私の目を見ながら……真剣な顔
真剣な声で……一目惚れだと口にした。



「え?……あ、、」



「俺さ、初めてだったよ?こんな中学生になんて。違うんだって思いたくて…必死に忘れようとした。でも実習先のクラスに入ったら君がいた。
もう、ダメだって、嘘つけないやって。
だから俺といろ、一緒に。」


「……わ、分からないです。
少し……考えさせて下さい……いくらまだ実習生だとしても私たちからしたら先生です…………」


鍵を開けて、私は急いで教室に戻る。
なんで再会2日目で…………こんなことになるの?連絡先なんて……貰うんじゃなかった…
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