最後の悪夢

履き物とリノリウムが触れる音。
足音だ、と悟るや否や、ゾッとして全身に悪寒が走る。

鳥肌が立ち、ようやく落ち着いてきた鼓動がまた速く血液を打ち出す。


音が反響してよく分からない。
どこにいる? 鬼? 生徒?

目の前とか、言わないでよ……



今私がいるのはトイレだが、そのなかでも個室ではない。ドアの隣の壁にもたれていたけれど、ここでは鬼が入ってきた瞬間に見つかってしまう。

ただ、移動するときに音を立てればバレてしまう。もうすぐそこまで来ているのは分かっている。

廊下にいるんだ……渡り廊下か、私が来た二棟側か。
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