赤い瞳に今日も溺れる―飢えた漆黒の吸血鬼―
第4章

四角関係の繊月

†††



先輩の受験と期末テストが終わった、日曜日の正午過ぎ。

ついに相談会の日がやってきた。

潤くんと待ち合わせして一緒に駅の近くまで向かう。



「やっぱり今日、なんか違う」

「えっ? そう?」



歩きながら全身を舐めるようにチェックする潤くん。

さっき出発したばかりなのに、これで3回目だよ。



「いつもよりスカートが短い気がする」

「あっ、これはちゃんとした理由があって……」



違和感に気づいた彼に説明する。


この日のために選んだ服は、上は白いニットで、下は秋冬用の茶色の台形スカート。

普段動きやすい服を着がちな私にとっては、ちょっぴり新鮮な組み合わせだ。



「相手が繊細な人だって聞いたから、暗い色の服だと緊張すると思って、優しい色合いの服にしたの」

「なるほどね。膝寒くない? 他のはなかったの?」

「他は黒とか紺色しかなかったから……。それに、今日は日射しがあるから平気だよ」
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