赤い瞳に今日も溺れる―飢えた漆黒の吸血鬼―


「私が風花だったら乗ってみるかも。だって、長年の悩みが解消されるかもしれないし。それに、同時に男子とも交流できるし。恐怖症克服のチャンスだしね!」



「一石二鳥!」とニカッと笑ってピースした柚季ちゃん。


言われてみれば……。

潤くんだけよりも、他の人とも交流したほうが免疫がつくスピードも早く、効果も強い。


まだ1ヶ月くらいしか経ってないから、そこまで焦らなくてもいいけれど、慣れてきたのなら、次の段階に進んでいいのかもしれない。



「……私、頑張ってみる!」

「うむ! よく言った! 万が一何かあったらすぐ報告するんだよ?」

「わかった。ありがとう」



背中をポンポン叩いて応援してもらい、ちょっと勇気が湧いた。

とりあえず話だけでも聞いて、できそうな範囲内だったらお願いしてみよう。



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「急にごめんね」

「ううん、平気。急用なら仕方ないよ。時間大丈夫?」

「うん。少し遅くなるって言ってあるから」
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